卒論(卒業論文)書き方(文系)

 

 

 

・はじめに

卒業論文の作成を始めたいが、まず何から手をつければいいのかわからない方のために少しでも参考になるように書いてみました。(※文系学生による文系学生のための卒業論文作成方法です。)

 

 

 

・テーマ 決め方

まず、どの様な事に関する論文を書くのかテーマを決めます。


・自分の専攻は何か
・好きなことは何か
・興味のあることは何か
などからキーワードを箇条書きにします。

 

そして、関連するキーワードから
・最近ニュースや話題になったことは何か
・注目されている点はどんなことか
について新聞やネットで調べたり、先行研究を探します。

 

 

自分が決めたテーマについて比較検証を行うには
「日本における~についての課題」よりも
「~地域における**についての課題」
というように限定した地域や範囲にしなければ
書き進めるのは難しくなりますのでご注意を。

(専攻とは全く関係のない分野で書くこともできますが、お薦めはあまりできません。自分の専攻と関連する論文を書くことが大学で学んだことの集大成でもあるからです。そしてゼミ担当や親しい先生方が研究している分野のほうが意見も聞きやすいです。※とは言え自分が一番興味のある事について研究することが一番です)

 

 

 

 

 

・論文の構成例

(例) 序論(はじめに)
本論  第一章 (例)現状
本論  第二章 (例)調査内容報告
本論  第三章 (例)考察
    ・・・
    結論(まとめ)

以下に各項目ごとの構成内容を書いています。


・卒論 基本構成

序論(問題提起・仮説提示)
ここでは問題や仮説に対しての主張や考えの方向性を示します。

 

本論(理由説明・仮説証明)
主張の根拠を、調査や分析からわかった事実を元に述べます。

 

結論(まとめ)
自分の主張を明確に述べます。


(※学術論文では概要と序論は違います。明確な違いは私もわかりませんが、論文全体をまとめた文章が概要で、論文の背景や目的等を項目だてて記述しているのが序論という解釈をしています。詳しいことは学術論文を読み比べてください。)

 

 

 

 

 

 

・序論(はじめに)書き方

ここでは主に研究背景、目的、方法、結果などについて書きます。

 

1.研究背景 ⇒なぜこの研究をしようと思ったのか。
・従来研究から「これまでの問題点」を述べる。
・どの部分まで明らかにされているかを明確に述べる。

 

2.研究目的 ⇒何のためにその研究をするのか。
・この論文で何を達成できるか

・どこに、どのように役立つかなどを述べる。

 

3.検討課題 ⇒どのような問題(テーマ)を扱い論ずるのか。

・従来の研究から自分はどの範囲で(どんな視点で ・どのように研究を行い)
・その結果どのような結論が得られるか(生じるか)を示します。

ここは結論が出てから書くことがあります。

 

【推論で記述する場合】

・問題点の何を明らかにしたのいのかorするのかで述べる。
新しい視点や知見を提案して、何をどのくらい改善するのか述べます。

 

調査する内容に新規性があるなら目的が重要なので目的を多めに
調査する方法(視点)に新規性があるなら方法を多めに書きます。

 

 

 

 

 

 

・本論 書き方

序論で提起した検証課題の具体的な内容を示します。

どのような問題・課題(現状)に対して
なぜそうなっているか(背景)
どうしたらよいか(将来性)、などを書きます。

本論では調査について、考察内容


・本論(各章)の展開

重要ことは、客観性・実証性・論理一貫性なので「私は......思う」といった書き方は好ましくありません。あくまで論理的に証明をしていく必要があります。大切なことは自分の意見と他の意見との違いを実証により明確に提示することです。

 

 

 

 

 

 

 

・調査と考察 書き方

・調査では結果から言える事実のみを述べます。

(自分の主張は書かない)

 

・ 考察では結果を解釈し、そこから自らの知見をひき出します。

データからいえること、先行研究との比較検討、問題点などを書きます。

(考察の書き方)・結果→考察→結果→考察と書き進める。

 

 

 

 

 


・結論 書き方

何がどこまで解明され、何が課題として残ったのかを明記し、本論で論じていないことは書きません。


1.本論で展開した重要点を簡潔にまとめる。
2.序論の問題提起に答える。もしくは主張(推論)を再確認する。
3.解答を出し切れなかった疑問や将来の課題としたい問題を明記する。

 

 

 

以上、卒業論文の書き方でした。

論文を書き始める前に全体的にどんな流れで書くのかをイメージすることが大切ですね。